大学は就職活動の一部なの!
・・・・・Luca
この前、ある大学の法学部を卒業するという青年に「法律家になるの、それとも政治家」って訊ねたら・・・・『IT企業です』って応えるんですよ。へーと思って「どうして法学部で勉強したのに、そっちの道に進まないの?」って言ったら・・・・・『法学部は就職に有利だから入ったんですよ』・・・・ちょっとビックリしました。
人気大学の文学部に通っている他の学生にも聞きました。
「将来は文学関連の仕事をしたいの?」・・・・・『いや普通のOLですよ』・・・・・「どうして、文学が好きだからその学部にしたんじゃないの?」・・・・・『いや、文学に興味があったわけじゃなくて、文学部が一番倍率低かったからですよ・・・・でもこの大学出てるといい企業に就職しやすいから・・・』だって。
人生最大の難関は入試。
L’esame di ammissione : il grande ostacolo.
L’universita’: una vacanza!
多くの学生は入学したらしばらく息抜きして・・・・楽しい学生生活・・・・あっ、もう3年生だからみんなと同じように就活して・・・・4年生の春には卒業旅行して想い出づくり・・・・なんとなく卒業して社会人になる・・・・・これって日本じゃ当たり前のことなの?E’gia’tutto deciso!
大学を出ても就職のプラスにはならないイタリア人にとっては、信じられないことですよ。イタリアの大学は就職活動のためじゃなくて、勉強したいことがあるから行くところだから。
「日本の教育や社会構造がそうなってるんだし、これまではそれでうまくやってきたんだから」と言われてしまえば、それまでなのかもしれません。
ですが、未曾有の経済不況に直面し、「仕事はあるもの」という常識が崩壊しつつある現在。
線路に乗っていれば安心と思っていた若者は、線路の先が途切れていれも、そのまま走りつづけるしかないのではないのでしょうか?
線路から外れて自分の考えで道を拓ける力を、今の若者は持っているんでしょうか・・・・・・・心配ですが、信じるしかありませんね。
Ciao ciaoooo
Luca
| 固定リンク
「2. ルカの部屋」カテゴリの記事
- Come&See INVAGO!! (2010.10.20)
- 知ってた?(2010.09.17)
- 夏の風邪(2010.08.03)
- Invago Live@Fiat Space青山!(2010.05.08)
- 女性専用車両- Part 2(2010.05.07)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
Ciao, Luca :-)
Questo è un tema interessante!
確かに、大学選びをするときに就職に有利かどうかを
考慮にいれる人は少なくないように思います。
就職に強い大学ランキングというのがあるくらいですしね...
大学での勉強<就職で、学生の間何をしていようが無事に卒業して
希望する就職先が見つかればそれでいいのかもしれません。
以前、自分のやりたいことを勉強するのに
大学4年間じゃ足りないから大学院に行く!!と知人に話をしたら
就職に不利だからよく考えたほうがいいと言われました..
良い仕事に就きたくないわけではありませんが
就職だけを重視するのもどうなのでしょうか。
andrò il mio modo!
投稿: Riiie(大学生) | 2009年4月 5日 (日) 00時40分
こんにちはLucaさん。
Leoさんも書いてらっしゃいましたが、イタリアの大学生事情と日本の大学生事情は、だいぶ違うようですね。
昔は大学といえば、研究者になるために勉強しに行くところと決まっていましたが(相当昔の話です)、今は社会人になる前の準備をするところ、の意味も含まれているかもしれませんね。
高校生までは、服装にしろ生活態度にしろ、親の保護監督かにありますが、大学生になると大人として扱われるため、自己責任で行動することになります。
そこで大学生は、勉強のかたわら、それまでできなかったことを色々やってみます。サークル活動や(小遣い稼ぎ程度から、家賃も含めた生活費捻出のための)アルバイト、旅行、留学、ボランティアなどなど。。
これまでは新卒採用→定年雇用が一般的で、転職する人=腰が定まらない人というイメージだったので一般的ではなく、中途採用枠があまりありませんでした。ですので、新卒で就職するために、在学中からかなり必死で就職活動をしていました。
今では転職も当たり前で中途採用枠も増えているので、何が何でも新卒で就職しないと!!というプレッシャーはちょっとは薄れていると思います。
ただ、これは男性と女性で事情が違うと思います。
男性に対してはまだ、「定職につくものだ」という考えが強いでしょうが、女性に対しては「良き妻、良き母になること」を期待する風潮がかなり後退し、「仕事や勉強をする女性も、いいんじゃない」という考えが広まっているので、女性の方が高校卒業から就職までの選択の幅が広いと感じます。
つまり、男性は「大学を卒業して定職に就く」という「レール」が濃く引かれているのに対し、女性は「大学?行っても行かなくても、好きにしたら。留学?したければすればいいんじゃない。就職?できなくても、アルバイトでも派遣でもいいんじゃない」と、世間の目もおおらかです。
ですので、大学生活に関しては、私の周り(国立大学を卒業しました)では、
男性…勉強よりも就職活動に熱心。少数ですが勉強をしたい人は大学院進学のため必死に勉強
女性・・・勉強熱心、就職活動はしている人としていない人がはっきり分かれる。
となっていました。
それから、日本では大学や大学院の学費が高いので、勉強を続けたいと思っても諦めて、とっとと就職してしまう、という人が多いです。国立大学は年間90万円くらい、私立大学は120万円くらいかかります。
それだけ払って、勉強せずに就職活動ばっかりしているの?!と思われたかもしれませんが、それは違います。
ちゃんと勉強しないと卒業できない→卒業資格がないと内定取り消しになる→就職活動後、腰をすえて勉強して卒業
という人が多いです。1-2年生でもちゃんと勉強している人は多いですよ。
私は総合大学を出たので、学費も含め、総合大学の話をしましたが、音大や芸大などではまた事情は違うでしょう。
ちなみに、本当に大学で勉強したくない人は、大学には行きません(お金がもったいないですからね)。専門学校に行って、資格を取って就職したり、高校卒業後就職したり、さまざまです。意外かもしれませんが、日本の大学進学率は50%を下回っています。
皆がみな、大学に進学しているという話では、お隣韓国のほうがすごいです。80%を超えているそうで、日本の「受験戦争」など目じゃないくらい、過酷な競争ですからね・・・高校では朝の7時から夜の10時まで学校で勉強するらしいですよ。それこそ大学に進学しないと、就職に就くのが難しいという現状だそうです。
日本も韓国も、難しい試験にうかる→いい就職口に就くというイメージ(と過去の実績)は、昔むかしの科挙制度に端を発しているので、根が深く、なかなかこの学歴信仰はなくならないでしょうね。
投稿: SHIHO | 2009年4月 5日 (日) 06時22分
Lucaさんのおっしゃる通りですよね。私が思うに、多くの日本人は何でも《ブランド》が好きですし、もちろん重きを置くのもソコですよね。だから、バッグであれ大学であれ“fashion”と同じ(^o^)b …でも、この状況って、どうしたらいいんでしょう?! 私にも答えは解りません。Lucaさんのように、borderlessで活躍されている方を見ると、思考回路とかモノの見方とか、教えて欲しいデス。
投稿: みゆ | 2009年4月 5日 (日) 15時05分
こんばんは!
文学部は就職にあまり役立たない分野(歴史、文学など)が多いので、本当にその分野を勉強したくて進学している人が、他学部に比べると多いかもしれませんが・・。
私はこの春から大学3回生になり、まさに“就活”を考えさせられる時期なのですが、、、
うーん・・みんながみんな就職目的で学部を選んだりしていると思われるのは少し心外です。
私は文学部だからかもしれませんが、みんなわりときちんと勉強してますよ
私は高校生の時に音大に進もうかと迷ったことがありました。どうして音大を選ばなかったのかといえば、それはやはり就職のことがあったからです。音大の就職は非常に厳しいので、やはり将来の不安は大きいと感じました。
“なんとかなる”で済むほど甘いご時世でもない、と思っている大学生が多いのだと思います。私もその一人ですが、その反面、リスクに捉われずに飛び込んでいける人の勇気が羨ましくも思います
投稿: mickey | 2009年4月 5日 (日) 20時58分
私は芸大でテキスタイルを専攻していましたが結局、今は全然違う仕事についてます。社会に出ていろんな経験をして社会を知ることも大事だと思うし、何もかも模範通りに現実はいかないと思いますよ。イタリアは皆さん専攻した通りに仕事されるかたが多いのですか?
投稿: チャッキー | 2009年4月 6日 (月) 20時49分
こんにちは!私は今受験生です。日本人のみんながみんな¨なんとなく¨大学に進学するのではないということを知ってほしくてコメントしました。
私も、私のまわりの友達も夢を抱いて大学を目指しています。なんとなく進学する人も2/5くらいいますが、それにもちゃんと理由があるんだと思います。今現在、自分の夢を貫いてやりたいことを出来ている人は本当に一握りです。そういう現実をみてしまうと、「夢物語ばかり言ってられない」と、厳しいご時世を生き抜こうとした結果が有名大学への進学などに繋がるのだと思います。
ですが、今の厳しい現実に負けまいと頑張っている人達のことも、どうか知っていただけたら幸いです。
P.S.テレビでイタリア語にお二人が出ていないのがとても残念です(>_<)でもこれからも応援しています!
あと、イタリアでの地震の被害がこれ以上広がらないことを祈っています。
投稿: ちか | 2009年4月 6日 (月) 23時19分
Ciao a tutti!
面白いMessagesありがとう~
そう、私もイタリアでの地震の被害がこれ以上広がらないことを祈っています
投稿: Luca | 2009年4月 7日 (火) 09時07分
私も、Lucaさんと同じような質問を、大学生や新卒の子に
聞いた事があります。
返答の中に『これがやりたいんだ!」とか、その中で得た知識を
熱く語り、こちらが勉強になるような話題を振ってくれる人は
いませんでした。唯一、東大の博士課程にいた人が、熱く(暑く?)
語ってくれたかな、と思います。
私はいわゆるロスジェネ世代の人間で、当時は親がリストラに合ってしまい
大学に通えなかったり、進学をあきらめてしまった人が多く、
また、奨学金制度を求めて長蛇の列を作っていた、そんな時代でした。
だからこそ、高校を卒業したら年齢の若い内に希望する仕事に就いて、
何者かになりたいと思っていましたが、親の考えとぶつかり、
結局進学しました。
進学しても、やりたい事が別にあった私は、やはり勉強(というより現実)
に身が入らず、何となく日々を過ごしてしまい、学費を払ってくれた親に
申し訳なかったと後悔しています。やはり、ぶつかり抜けばよかった、と。
あれから卒業後、希望する業種に身を置けるようになるまで、
何と10年かかりました。
ある意味で、『何となく』でもきちんとこなし、大手企業に就職する
レールに乗れる彼らは、凄い役者だと思うし、普通のレベルって高い、
と思う事があります。
ただ、私は彼らのようには生きられませんが(笑)、生きていて思う事は、
自分の気持ちに素直に行動し、人生や時代の波乱を乗り越える方が、
よほど劇的で強くなれるのではないかと思います。
投稿: mai | 2009年4月12日 (日) 00時09分